第1幕:神々の命令
高天原(たかまがはら)で、
アマテラスが神々を集めて会議を開きました。
地上の国を平和に統治するため、
現在の支配者であるオオクニヌシと
交渉することが必要とされました。
はい、みんな、おはよう。
とりあえず集合!
みんな気合入ってる?
今日は、
え~と・・・・。
『地上の国、葦原中国(あしはらのなかつくに)を
高天原(たかまがはら)に統治させる時が来ました。
タケミカヅチとアメノトリフネよ、
この使命を任せます・・・・・。』
つーか~そんなんはもう正直
どうでもよくてよ~。
とにかく、オオクニヌシぶっ飛ばしてこいや~!
捨てられたヤガミヒメのかたきとってこいやあああああ。
野郎ども分かってんのかこらああああああ。
姉上!
台本通りにお願いします!
やかましいわこらああああ!
まずは、アメノトリフネ(天鳥船)!!
お前行って
オオクニヌシを土に埋めてこい!
最高神!
アマテラス様!!
畏まりました。
行ってまいります。
高天原(たかまがはら)の名誉を背負い、
慎重に交渉いたします。
こうして、アメノトリフネは
地上へと降り立ちました。
第2幕:アメノトリフネの訪問
アメノトリフネが葦原中国に降り立つと、
オオクニヌシとその部下たちが
歓迎の宴を開きました。
ようこそ、
葦原中国(あしはらのなかつくに)へ。
私はこの地を治めるオオクニヌシです。
遠路はるばるお越しくださり、
感謝します。
ぜひこの宴を楽しんでいただきたい。
なんという美しい国だ。
料理も絶品。
ここでの生活は快適そのものだ。
ようこそ
お越しくださいました!
いつまでも、
ゆっくりしていって
くださいませ~。
わたくしの妻です。
この国同様
美しい妻なのです。
盛大なもてなしと共に、
豊かな食事と地元の美酒が振る舞われました。
宴の楽しさと葦原中国の豊かさに
心を奪われたアメノトリフネは、
次第に交渉の目的を忘れていきます。
第3幕:アメノトリフネの居座り
数日後、アメノトリフネは交渉どころか、
この地に永住する決意を固めてしまいます。
オオクニヌシ様、
ここは素晴らしい国です。
私はここで過ごすことにしました。
高天原に戻らずとも、
ここで十分幸せに暮らせるでしょう。
高天原の使者が
この地を気に入ってくださるとは光栄です。
ですが、
目的を忘れるわけにはいきませんよね?
いやいや、
急ぐ必要はありません。
この素晴らしい宴の中では、
交渉のことなど些細な問題に
思えますよ~。
はははははっは~。
トリフネ様、
この地に残ってくださるのですか?
私たちも歓迎いたします。
ははははは!
さあ、酒でも飲みましょう!
宴を再開しましょう!!
わたしの
優秀な息子二人です。
もうこの国は二人に
任せておりますので。
第4幕:高天原(たかまがはら)の反応
高天原(たかまがはら)では、
アメノトリフネの帰還が遅れていることに気づき、
アマテラスたちが動き出しました。
うおおおおお!
アメノトリフネあいつうううううう!
あいつ何やってんだこらあああああ!
いつまでわしを待たせるんじゃこらああああ!!
姉上!
落ち着いて。
今確認に行かせてます。
アマテラス様!
情報が入りました。
アメノトリフネは、
どうやら居心地が良くなり・・・。
住んでしまったようです。
あいつ何やってんじゃ
こらあああああああ!!!
住んでんじゃねえええええええ!!
いかずちを落とせやあああ!
いかずちであいつごと
焼き払えええええ!
姉上!
あなたは太陽神なので
いかずちは出せません!
うっさいわこらあああああ!
アマテラス様!
私が行きましょう。
もはやトリフネでは成し遂げられません。
このタケミカズチの力で
解決してみせます!!
うるせえええええ!
わしが直接
行ったらあああああ!!
姉上!!
ダメです。
あなたは高天原から出れません!
うおおおおおおおおお!!
さてさて・・・。
何やら大変なことになっていますが・・。
次回は『タケミカヅチがオオクニヌシのもとへ』
と、なります。
それではお楽しみに・・・。
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